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東京高等裁判所 平成4年(行コ)32号 判決 1992年9月16日

控訴人(原告) ハキイム アブダラ ルカニカ

被控訴人(被告) 法務大臣

主文

一  本件控訴を棄却する。

二  控訴費用は控訴人の負担とする。

事実及び理由

第一当事者の求めた裁判

一  控訴人

1  原判決を取り消す。

2  被控訴人が平成三年四月一〇日に控訴人に対してした在留期間更新の不許可処分を取り消す。

3  被控訴人が平成三年八月一五日に控訴人に対してした在留期間更新の不許可処分を取り消す。

4  訴訟費用は第一、二審とも被控訴人の負担とする。

二  被控訴人

主文同旨

第二本件事案の概要及び争点に対する判断

一  本件事案の概要及び争点並びに争点に対する当裁判所の判断は、次のとおり補正するほかは、原判決の事実及び理由中の第二、第三項記載のとおりであるから、これを引用する。

1  原判決三丁裏三行目の「一年」を「同年一一月二九日まで」に、同四行目の「昭和六〇年一二月二日」から同六行目の「更新を」までを「昭和六〇年一二月二日に昭和六一年一一月二九日までの在留期間の更新を、昭和六一年一二月一日に昭和六二年一一月二九日までの在留期間の更新を、昭和六三年二月三日に昭和六三年一一月二九日までの在留期間の更新を、昭和六三年一二月五日に平成元年一一月二九日までの在留期間の更新を、平成元年一一月二九日に平成二年一一月二九日までの在留期間の更新をそれぞれ」にそれぞれ改める。

2  原判決三丁裏九行目の「同五号証」の次に「及び弁論の全趣旨」を、原判決五丁裏三行目の「感じていること、」の次に「控訴人は本件第一処分までの長期間日本において平穏に居住してきておりその後も同様であること、」を、原判決六丁表二行目の「在留期間の」の次に「更新の」をそれぞれ加える。

3  原判決七丁表四行目末尾に「なお、控訴人は、右在留資格の変更の申請手続を行なわないと退去強制手続や処罰の対象となることを恐れて、やむを得ず同申請手続を行ったものであるから、右の訴えの利益を失わないと主張するが、右事情があるとしても、それだけで右の在留資格の変更申請手続や在留資格の変更処分が当然に無効となるものではないから、右の主張は容認できない。」を、原判決八丁表四行目の「主張するが、」の次に「右のような訴訟は訴訟代理人を選任して追行することが一般的に可能であるから控訴人の訴訟追行権を奪うものとはいえず、現に」をそれぞれ加える。

二  よって、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないから、主文のとおり判決する。

(裁判官 鬼頭季郎 渡邉等 柴田寛之)

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